週刊モモ

週刊とかあまりにも無理だった

さくらももこがすきだ

 

 

 

わたしがさくらももこにハマったのは多分小学校2年生の頃からだと思う。

毎年小学生の頃は家族旅行で夏に伊豆の海に行っていた、いっつも泊まるちいさなちいさなペンションがあった。

ペンションの近くに「怪しい少年少女博物館」という謎の博物館があって、ガキンチョだったので、車で横を通るたびに兄となんだこの博物館ー!指を刺して笑っていた思い出がある。

 

家族でやっているペンションで、とにかくご飯が美味しいところだった。小さい貸切風呂が二つあって、空いていれば自由に入れた。まわりがまるっきり自然、という感じなので一回脱衣所でデカすぎる蜘蛛に遭遇したことがある。人生でいままでみたなかで一番でかい蜘蛛だった。流石にビビってペンションのオーナーに助けを求めた。

 

このペンションこそがわたしとさくらももこの本格的な出会いの場である。

もちろんちびまるこちゃんは知っていたけど、日曜日にやるアニメだなあという印象しかなかったので、本格的…な出会いはそこだった。

 

その小学生2年生の時、ペンションで風呂に入ったあと、夜ご飯まで少し時間があった。わたしはお父さんと一階におりていろんな本やボードゲームが置いてある共有スペースにいった。

そのとき、何気なく手に取った本がさくらももこのエッセイ「たいのおかしら」である。

これ読んで欲しい!と父にいい、父に本を手渡した。

父にひとエピソードずつ読み聞かせてもらった。さくらももこの父ヒロシの話、飼っていたグッピーの話、一円を拾うのに一円以上のエネルギーを使う話、野球狂の詩”狂”の話。

わたしも父も毎回くすくす笑った、ときにはゲラゲラと笑ったのを今でも覚えている。

 

全部を読み切れなったので後日、ブックオフの百円コーナーでたいのおかしらを買って、わたしは食い入るようにその本を読んだ。その後もさくらももこのエッセイを買っては読みまくった。

 

今でもいろんな人のエッセイを読むのがとても大好きだし、エッセイを書きたいという気持ちもある。疑うことない原点が、そのペンションで読んだ、さくらももこの「たいのおかしら」にあったのだ。

 

 

わたしの中学の時のブログは恥ずかしながらさくらももこにかなり影響を受けていたと思う。

日常の些細な出来事をおもしろくオチをつけて書きたがっていた。恥ずかしい。

 

中学3年間保健委員で、保健室が好きなタイプの生徒だったので、保健室にあるさくらももこのエッセイマンガも読んでいた。最終的に借りパクして、卒業式の時に、保健室の先生に全然返してなくてマジごめん、って言ったらもういいよ、いいよ、持ってきなと言われたのは思い出すと笑えてくる。まだ家にある。

 

 

わたしの小学校1年生のときからのおともだちのほのちゃん(このブログ2回目の登場)と意気投合したのもさくらももこのエッセイ好きというところが結構デカかった。

ほのちゃんいわく、わたしたちは小学校の図工の時間、図工室で席が近かった時によくさくらももこのはなしをしてたらしい。悲しいことに図工室の記憶がわたしにはかなりあいまいにしか残っていなかったが、さくらももこの息子幼稚園休みすぎだよね、とか、やっぱ大人になってからじゃなくて幼少期を書いたエッセイの方が面白いよね、とか感想を言い合ったり、自分の持ってないエッセイを貸し借りしていたのは覚えている。

 

一昨年くらいにほのちゃんと期間限定でやっていたさくらももこカフェに行った時は、カフェのメニューも可愛くて、グッズも可愛くて2人とも満足するまで散財した。ほのちゃんがわたしが8000円くらいの支払いをしてる写真をインスタのストーリーに載せて、「夢の対価」と書いていたのをよく覚えている。その通りだ。

 

 

 

この間コジコジ万博という展示会に行ってきた。

さくらももこの漫画、コジコジに出会ったのも小学生で、さくらももこの変なところと面白いところをぎっしり詰めたような物語はまたもやわたしを夢中にさせた。キャラクターが可愛いのも好きだった。

開き直るとそれでいいんだよなあ、と思えることがコジコジにはたくさんあった。コジコジを読むと不思議と元気になれた、気がする。大好きな作品だ。

 

コジコジ万博のなかも世界観が可愛すぎて、おもしろくて、原画を読むと懐かしくて、いろんなキャラクターのことも紹介されてて、アニメも可愛くて、どこからかコジコジの声が聞こえてくるのもふふふと笑ってしまった。

 

コジコジがテストで0点を取って、次郎くんにそんなに羨ましがらないでよ、って言ってるコマがあった。

コジコジを読んでた当時はマジでそんくらいのマインドで生きていきてえ〜と思ってたことを思い出せてよかった。

 

 

一通り展示を見てグッズを買った。今回は9000円くらい使ってしまった。わたしはどうやらさくらももこのことになると財布の紐が緩くなってしまうらしい。

図録はもちろん買ったしフィギュアとか、ポストカードとか、コジコジのイラストが缶に書いてあるお茶も買った。(お茶…ほんとに必要だったのか…?)

 

 

さくらももこは2018年に亡くなってしまった。

あんなにエッセイで自分がやってる健康法のことをかいてたひとが亡くなるなんて信じられなかったしとても悲しかった。

私の中でいろんな思い出が湧き出てくるのがさくらももこで、たまたまあのペンションで、あんなエッセイを書くへんなおばちゃんに出会えたことはほんとによかったなあと今でも思う。

わたしはいろんな本を読んできた方だと思うけど、自分の中で思い出の本を選ぶのなら絶対上位3位にたいのおかしらは入るきがしてる。

いつかさくらももこの地元の清水市に行ってみたい。あんたのおかげで良い思い出があるよと思いを馳せてみてもいいかもしれない。