週刊モモ

果たして週刊でお届けできるのか

夜は短かったので、トルコのリキュールを飲んだ

 

友だちが誘ってくれたので、新宿のバルト9で再上映されていた夜は短し歩けよ乙女を見に行った。

本を読んだのはだいぶ昔になる、中学生の時とかだろうか。映画はまだ見たことなかったが、映画館で上映していた当時はアジカンのエンディングが好きだったので予告だけをyoutubeで何回も見ていたりした。

 

 

18:30からの上映だった。

18:00に仕事が終わるから、普通に行けば間に合うなと思ったけどバルト9新宿駅からは割と遠いことを忘れていたし、なんなら新宿で映画といえばわたしの中ではシネマカリテという映画館のイメージがあるので毎回シネマカリテに行ってしまう、いや、違う違う!バルト9だって!!やべ!!遠いところじゃん間に合わねえ!!!

 

ちなみに武蔵野館に行く時も毎回シネマカリテに行ってしまう。シネマカリテで昔見た勝手に震えてろ、が自分に死ぬほど刺さった映画だったからだろうか。全然武蔵野館に行く回数の方が多いのに。

 

あ、今回は武蔵野館じゃないんだ、じゃああそこだな、と思ってシネマカリテに行ってしまった、いやいや違う違う!!!バルト9だって!!!

 

つまり間に合わなかった。

映画だから最初の予告とかあんだろ、と思ってたけど、友人に聞くと宣伝は全くなくノータイムで映画は始まったらしい。

すみません、すみません…といいながら座席に座っている人の前をよこぎって自分の席にすわる。隣に座っていた友人が小さく手を振った。

 

 

 

夜は短し歩けよ乙女、は「黒髪の乙女」に恋をしてしまった「先輩」が、いろんな出来事に巻き込まれたりしながら少しずつふたりの関係が進展していく物語だ。

 

原作では四つの季節(春、夏、秋、冬)に別れた話なのだが、映画ではそれを一晩にまとめ切っていた。

え、一晩の話なの?!無理あんだろ!?とよくよく考えると思ってしまったけど、次々に現れるユニークな登場人物や、その人らの怒涛の語りがとても心地よいテンポで、そんな違和感を忘れてしまうくらいぐいぐい物語の中にわたしたちを引っ張ってくれていた。

 

不思議な京都の夜の1日。夜は短し、といえど時間はまるで自由に伸び縮しているような、不思議な時間軸での話だった。

 

映画のあとは監督のトークイベントがあって、ニッポン放送のよっぴが司会をしながら湯浅監督の話を聞いた。夜は短しの話とか、最新作犬王の話とか。

よっぴを生で初めて見た。わたしが中学のころからラジオを聞いていたのに、まだまだ見た目すげえ若いなと思った。湯浅監督との話が絶妙にかみ合ってなかったりしてちょっと面白かった。

犬王は絶対に見に行こうと思った。

 

 

 

わたしたちは映画を見終わってトルコ料理屋にいった。

わたしとその友人ふたりの共通点は、たぶん異国料理のような複雑な味のご飯が好きなこと...だとちょっと思ってる。

 

 

トルコ料理屋は、びっくりするくらい空いていた。というかわたしたち以外客がいなかった。

 

 

なにのむー?となってメニューの中でひときわ光を放っていたよくわからないカタカナの羅列のお酒があった。

トルコのリキュールらしい。

映画の中で黒髪の乙女は目一杯お酒を飲んでいたので、それに影響されたのか、わたしたちもこの不思議なお酒を飲んでみたくなった。

 

ソーダ割りにする?水割りにする?と聞かれてよくわかんなかったけど初めて飲むからソーダ割りかな、となった。

 

細長いグラスに透明のお酒が入ってでてきた。

氷をカラカラといれて、ソーダで割ると透明なお酒が白濁した。

不思議なお酒だな、と思って一口飲むと、ウッ、、、濃い…てかキツい!匂いもキツい!全部キツい!一口飲むごとに絶対に顔が変な顔になってしまうくらい我慢のならない味だった。

 

 

これはぱん、奥に見えるのがわたしたちが戦ったトルコのおさけ

 

 

2杯目どうする?となってわたしはもうトルコのリキュールにやられていたので、いやもうつぎは一番搾りにするわ……と言うと友人2人は笑っていた。

 

残りは息を止めながら飲み込んだけどそれがまたおかしくて、そんな夜もまあ悪くはないかなと思った。

 

 

 

 

何だかよくわからないけどペースト状になってるスパイスの効いた味のやつとか、豆のつぶれたやつとか、ヨーグルトのかかった餃子とか、ラムチョップとか、食べたいものをたらふく食べた。

 

バクバクとたべながら、さっきみた映画の話とか、犬の話とか、猫の話とか、昔の話とか、ハートストッパーの話とかストレンジャーシングスの話とか、仕事の話とか、旅行に行きたい場所の話とか色々した。

 

多分(ほんとに多分)トルコ人っぽいお店の店員さんは素敵な好青年といったかんじのひとで、トルコのお酒どうでしたか?と聞かれたけど苦笑いをしてしまった。すいません。

たべものを注文すると毎回わかりました、と丁寧に言ってくれてそれがなんだかよかった。

最後にデザートを頼んだらトルコの紅茶のサービスをしてくれた。

もっと皆行けばいいのに結局最後までわたしたち以外の客は来なかった。

もしかしたらわたしたちだけが行けた異空間だったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

好きな人たちとご飯を食べる夜はとても短い。

その短い夜をわたしたちも歩く、映画館までの道のりをトルコ料理屋までの道のりを、駅までの道のりを、家までの道のりを

 

 

おわり